【洋書を読もう】:”A Man Called Ove”不器用なおじさんの涙と笑いの感動物語

洋書
A Man Called Ove / Fredrik Backman

不器用で頑固なおじさんが、思いがけず周囲の人々を笑顔にしていく、涙と笑いの感動物語。

Ove(ウーヴェ)は、スウェーデンに住む頑固で孤独な中年男性。
几帳面でルールを重んじ、他人にも厳しい性格。近所の人たちからは「面倒なおじさん」と思われています。

しかし、新しく越してきた陽気な隣人一家との出会いが、彼の人生を少しずつ変えていきます。その裏には、Oveが抱える深い悲しみと、妻への強い愛が隠されていました。

物語が進むにつれて、不器用な優しさが少しずつ溢れ出していくOve。
彼の姿を通して、人とつながることの意味を改めて感じることができる物語です。

本の概要

  • タイトル:A Man Called Ove
  • 著者:Fredrik Backman
  • 出版年:2012年
  • ジャンル:ヒューマンドラマ
  • 日本語訳:『幸せなひとりぼっち』(早川書房)

作者のフレドリック・バックマンは1981年生まれのスウェーデン人作家。もともとはコラムニストやブロガーとして文章を書いていましたが、2012年に発表したデビュー小説『A Man Called Ove』が口コミで大ヒット。映画化・舞台化され、世界的に注目される作家となりました。


彼の作品は、日常のなかに潜む人間の孤独や哀しみをユーモアと温かさで包み込み、「人と人とのつながりが人生を変える」ことを描いている点が特徴で、日本でも『幸せなひとりぼっち』で翻訳され、映画も公開されました。

読みどころ・心に残るポイント

  • シンプルな文体とテンポの良い会話が続くため、読みやすい
  • Oveの「不器用な優しさ」が徐々に見えてくる展開が心をつかむ
  • 英語で読んでいても感情が伝わる、心温まるストーリーの数々

各章の始まりに書かれている手書き風のイラストもかわいい♪

この本は細かく章が分かれており、字も大きくて読みやすいです。300ページ以上ありますが、難しい単語はあまり使われていないので、くすっと笑ったり、感動で涙ぐんでしまいながら、あっという間に読めてしまいますよ。

ちょくちょく登場人物が乗っている車の車種名が出てくるのですが、車にこだわりのあるOveにとっては近所の住人がどの車種に乗っているかも重要なチェックポイントで、それによって乗っている人物も評価してしまうほど。トヨタが評価されていたのも面白い!

一見頑固で気難しそうなOveですが、奥さんとの出会いもとっても素敵でロマンチック。

英語のレベルと読みやすさ

項目内容
難易度★★★☆☆(中級)
語彙難しい単語は少なめ。日常会話中心。
文体シンプルでリズミカル。
ボリューム約340ページ(Kindle版)

最後まで読み終えるポイント

1.最初の3章は「人間関係の説明パート」だと割り切る
  ここで挫折しやすいですが、登場人物が出揃えば一気に面白くなります。

2.辞書を引きすぎない
  Oveのセリフは多少理解できなくてもOK。行動から意味をつかむ練習になります。

3.Audible(オーディブル)で並行読み
  感情のこもった朗読でOveの世界観がぐっと近くなります。

4.1日1章を目標に
  章が短く、達成感を得やすい構成です。続けやすさが◎。

おすすめしたい読者

  • 洋書を「最後まで読み切りたい」と思っている方
  • 感動的な物語で英語読書を楽しみたい方
  • 中級レベルで次のステップに挑戦したい英語学習者
  • 英語で「人間ドラマ」を味わってみたい方

まとめ

『A Man Called Ove』は、“英語で感動できる”数少ない洋書です。
語彙や文法を完璧に理解しなくても、Oveの想いはきっと伝わります。

読み終えたとき、あなたもきっとこう感じるでしょう。

“英語で読んでよかった”

最後まで愛溢れる一冊、おすすめです!